エクステリア豆知識

Knowledge of Garden

プロならではの施工に関する知識や日々のお手入れ方法など、 知っていると役立つ情報をご紹介します。

構造編

「GL」とは

建家の設計図面には必ず入っている記号で、建物の基準となる地盤の高さです。周りの土地や道路との高さの差が外構工事では非常に重要です。駐車場の勾配や、階段の段数が変わってきます。できれば住宅設計の段階で、私たちに相談していただければ、より良い、使いやすい外構プランになります。

コンクリートのヒビ割れについて

モルタルやコンクリートは、固いものというイメージを持ちますが、実はひび割れが発生することが多いものなのです。それはセメントが硬化する過程で収縮する性質があるからです。土間コンなどコンクリートの容積が大きいものほどその内部で収縮する力が働くので、その歪がヒビとなって表出してしまうのです。それがなるべく出ないように、目地棒をいれたり、大面積にならないように分割したりして対応しています。

コンクリートの仕上げについて

1)金鏝仕上げ
コンクリート打設後、不陸のない様に鏝などで均一にならし、硬化のタイミングを見て金鏝で丁寧に仕上げていきます。表面がなめらかで美しい仕上がりになります。
2)刷毛引き仕上げ
金鏝仕上げと同様にコンクリートを均一にならし、鏝仕上げの後刷毛を一方方向に引いていく仕上げです。刷毛の模様が滑り止め効果になり、建物の北側や急勾配な場所に向いた仕上げです。
3)洗い出し仕上げ
同様に、コンクリートの硬化のタイミングを見て、表面を水で洗い流し砂利や砂などの骨材を表面に表す仕上げです。ナチュラルな仕上がりで、自然素材で大人の雰囲気がだせます。
4)その他
スタンプコンクリート(コンクリートの表面に、専用の形材で石や木目などの模様をつける)等、様々な仕上げがあります。詳しくはご相談ください。

下地砕石について

ブロック積みでも土間コンクリートでも、その下には下地として「砕石40-0」というものが入っています。完成すると見えなくなりますが、工事をする上で無くてはならない材料です。砕石というのは岩石を割ったもので、「40-0」という数字は粒の大きさが40mmから砂目までの無段階に入っているという意味です。岩石なので水を含まず凍結を防ぎます。締まって上部の構造物を支えます。

凍結深度とは

土地によって、あるいはその場所の日当たりや積雪によって、冬季の地面の凍る深さが変わってきます。土が凍ると膨張しますので、土間コンも浮き上がったり、塀が傾いたりしてしまいます。その土地の凍結深度より深く地面を掘り下げ、下地砕石を入れる必要があります。その分コストも掛かるわけですが、南方の業者はそうしたコストを削ったり、浅く済ませたりする傾向があるので注意が必要です。

「白華」とは

白華というのは、ブロックやレンガを積んだモルタルから、白い結晶が出てきてしまう現象です。セメントと砂に含まれるミネラルが反応して発生すると言われていますが。事前に予測することは難しく外構工事屋泣かせです。予防や除去の薬剤もありますが、完璧ではありません。冬にレンガやブロックを使う工事には注意が必要です。

エクステリア部材編

立水栓について

栃木県内では、不凍水栓が必要です。冬季の凍結防止のために水抜き機能が付いた立水栓です。エクステリア部材には、おしゃれな立水栓がたくさんありますが、ほとんどの製品は水抜き機能がついていないので注意してください。そうしたものを使用する際は、立水栓の手前に「水抜きバルブ」の設置工事が必要です。

デッキ材には「松竹梅」があります

ウッドデッキは、人工木材を使ったものが腐らすにメンテンスも楽になります。しかしながら、やっぱり本物の木で作りたいという希望も多いでしょう。でも木材も様々。「松」コースはウリン、イペなど腐らない木。「竹」コースはレッドシダーなど腐りに強いものや、炭化加工、防腐加工されたもの。そして安いですが、もっとも腐りやすい「梅」はホームセンターで売られているSPF材と呼ばれるものです。予算との兼ね合いで、悩むところですね。

外構に使ってはいけないタイルもある

異種素材を組み合わせるのがトレンドになっています。綺麗なタイルを外構の中に取り入れたい、というニーズも多いです。でも注意が必要です。内装用のタイルは凍害に対応していないものが多いのです。折角綺麗に貼っても冬の寒さでバラバラになってしまうこともあります。タイルの素材表示に「磁器質」「耐凍害」と表示されたものを選ぶようにしましょう。

外構に付くインターホーン

門柱にインターホーンや照明を付ける場合、家を建てる前に住宅メーカーさんに伝えてください。家が出来た後では、取り付けが不可能な場合や多額のコストがかかる場合がありますので注意してください。照明とインターホーンでは配線の種類も違います。

レンガ・石材・コンクリート製品のメンテナンス

コンクリート製品は特にそうですが、数年経つと汚れが気になります。高圧洗浄機があると割肌のブロックであっても洗えるので便利です。洗っただけでは落ない汚れは、キッチンハイターなどの漂白剤を掛けて、一時間ほど放置後洗浄しますが、化粧ブロックなど着色したコンクリート製品は色落ちしますので避けてください。

ポリカーボネート屋根のメンテナンス

カーポートやテラス屋根の使われているポリカーボネート屋根材は、研磨剤や硬い毛足のブラシなど洗うとキズがつきやすいので注意が必要です。中性洗剤などをスポンジに含ませてぬるま湯で洗い、その後絞った雑巾等で拭き取ります。有機溶剤が入ったクリーナーなどは変色の原因になりますので、使わないでください。

外構は暑さ対策も必要

近年夏場の高温が異常ですね。外構もこうした配慮がされた製品も増えてきました。カーポートやテラス屋根材のポリカ材。熱反射型の部材もあります。また人工木のデッキ上も高温になりますが、シェードなどを使うと温度を下げる効果があります。インターロッキングでも「保水型」の製品は、打ち水が長時間ゆっくり蒸散して地表の温度を下げる効果があります。
また、雑草が面倒だからと庭を全面舗装材などで覆ってしまうと、照り返しがひどく熱くなりますので植栽などを上手く使って低減しましょう。

化粧砂利の使い方

色とりどりの天然砂利、あるいはクラッシュレンガなど使うとエクステリアが一段と映えます。ご自分で敷かれる方も多いでしょう。その場合でも下に下地砕石をしっかり入れ、防草シートは敷いた上に設置する必要があります。土の上に直接置くと草が生え、霜柱が上がって土が表出してしまいます。

植栽・ライト編

庭の植栽は少なく、低めに

庭の植栽は、10年後を考えて、少なめに植えましょう。また高木も管理のことも念頭に入れて植えるべきですね。シャラ・ヤマボウシ等落葉樹は季節感があって良いですが、シダー等常緑樹もミックスすると冬も緑が庭に映えることになります。

芝導入の注意点

緑の芝は見た目にも安らぐし、特に小さなお子さんに裸足で遊ばせたい、というニーズも多くあります。私たち外構屋に頼まず自分たちでやる、という方も居られるでしょう。そのような場合でも、そうした予定をお伝えください。芝の下地は水はけの良い砂を入れておく必要があり、また植える部分の排水に留意した外構設計が必要になるからです。舗装材に四面囲まれた芝、というのは枯れるリスクが高くなります。

芝のお手入れの注意点

芝刈りをする場合は、葉の2〜3cmは残すように刈りましょう。茶色と緑色の部分に成長点があるので、その下で刈ると、芝が衰退してしまいます。

プランターの活用

庭を作るからには、庭木も草花も植えたい…でも雑草管理が大変そう。悩む方大勢おられます。地植えは最小限にして、石材やブロック、レンガ等で花置きスペースを増やすのも手です。植木鉢やプランターは管理しやすく、季節ごとに取り替えることで四季折々の花や野菜を楽しむことができます。

ライティングについて

ライトを外構に使うことで、昼間とは別の演出を楽しむことができます。
1)門柱・表札灯
2)アプローチライト
玄関までの通路を照らします。ポール式、壁付け、埋め込み式などいろんなタイプがあり、使い方によって大きく見栄が変わってきます。
3)セキュリティーライト
人感センサーで動きを感知すると点灯します。カーポートなどに装備すると夜間の車庫入れが楽になります。
4)スポットライト
植栽・壁面・灯篭・水回りなどライトアップすることで、夜も庭を楽しむことができます。

ライティングの電気代について

現在では外構ライトも多くLED化されています。さらにローボルトといって12Vで点灯するタイプもあります。オートタイマーを使うことで、暗くなってきたら自動点灯、消灯は任意の時間でセットできるので、消費電力を押さえた便利な使い方ができます。またローボルトライトは、小さなソーラーパネルで駆動することもできます。

水も取り入れよう

金魚やメダカを飼ったりするのも良いですね。小さな池もFRPの製品があり、循環ポンプもそれほど高額ではないので、比較的リーズナブルに設置できます。お庭で魚を飼ってみたらお子さんにも楽しい庭になるかもしれません。

化粧砂利の使い方

色とりどりの天然砂利、あるいはクラッシュレンガなど使うとエクステリアが一段と映えます。ご自分で敷かれる方も多いでしょう。その場合でも下に下地砕石をしっかり入れ、防草シートは敷いた上に設置する必要があります。土の上に直接置くと草が生え、霜柱が上がって土が表出してしまます。